客のニーズなんて聞くな!


客のニーズなんて聞くな! - 夢を仕事に!ライフワーク起業 

こんにちは
「好きを仕事に!ライフワーク起業」ナビゲーターの大場保男です。

好きなことを仕事にして自分を最大限に活かし、
経済的にも豊かに生きる
40代後半からのシニア層のライフワーク起業を応援しています。

昨日、沼津で行われた
中学3年の時のクラス会に行きました。

沼津駅前の西武百貨店がなくなっていました。
以前から西武がなくなるという話は聞いていましたが
いざ、なくなった沼津駅前を見ると、やはりショックでした。

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西武沼津店が出来たのは昭和32年
「沼津で東京のお買物」というキャッチフレーズで
西武の地方百貨店の第1号としてオープンしました。

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子供の頃、何を買うという目的があるわけでないのに
折に触れ、西武に行っていました。
都会的な雰囲気に憧れていたのかも知れません。

西武に代わって
沼津に「ららぽーと」ができるという話を聞きました。

時代は変わってしまったなと
しみじみ実感しました。

さて、今回のテーマは
「客のニーズなんて聞くな!」です。

何の店が分からなくなってしまう!

喫茶店の取材をして専門誌に記事を
掲載する仕事をやっていた時のことです。

ある喫茶店の店主の
「客のニーズは聞かないようにしています」
という話を聞いて、思わず「えっ!」と思いました。

マーケティングの本には
「客のニーズを聞け!」と書いてあるからです。

店主の話は続きます。
「客は色々なことを言います。
やれ、カレーを出して欲しい。スパゲティもあったらいいな。
寒い時期には“おしるこ”が欲しいと。

こんな客の声をいちいち聞いていたら
私の店は、何の店か分からなくなってしまいます」

この店主の話を聞いて“なるほど”と納得しました。
では、何を重視して店をやっているのかと聞くと
「こんな店にしたいという“私の想い”を重視しています」
という答えが返ってきました。

あとから考えると
この店主はコンセプトを明確にし
コンセプトに基づいた経営を行っていきたい
と考えているのだということに気が付きました。

この店主からは
コンセプトの重要性を教えらたように思いました。

以前、このブログでコンセプトについて
取り上げたことがありましたが、もう一度
コンセプトについて考えてみたいと思います。

山奥の村に一大産業を生み出したコンセプト

高知県馬路村、馬でしか行けないから
というのが村の名前の由来だという山奥の村です。
ホームページには、人口がだいたい1000人
と書いてありました。

2001年より有機栽培でゆずを育てています。
それを、ゆずしぼり、ゆずドリンク、ゆず化粧品などの製品にして
全国に販売しています。

このゆず製品の売上げが30億円を超え
村の一大産業になっています。

ゆず製品自体は、馬路村だけにあるわけではありません。
私の住んでいる相模原市でも
藤野地区では、ゆず製品の販売を積極的に行っています。

馬路村では、購入する都会人が
「何が欲しいのか」を徹底的に追及しました。

その結果
♪うさぎ追いしかの山、小鮒釣りしかの川…♪
小学唱歌「ふるさと」の歌詞のような
豊かな自然に囲まれた日本の原風景

人と人がつながり
誰もが顔見知りで
お互いに助け合って生活している田舎の暮らし
都会の人たちは
ゆずの果汁や化粧品だけでなく
こんな日本の原風景や田舎の暮らしを
求めているのではないかということに気付きました。

そこで、馬路村のゆず製品は
「村をまるごと売る」というコンセプトにしました。

パッケージもこのコンセプトのもとにデザインされました。
いったん購入すると
手書きの年賀状が来るなど
村人のように扱われます。

いったんコンセプトが明確になると
そのコンセプトのもとに
どんなことをやれば良いかが
ハッキリしてきます。
コンセプトの持つ凄さです。

閑散としていた旅館を人気宿にしたコンセプト

山形県にある「すみれ荘」という温泉旅館です。
客単価8000円で、稼働率は4割
閑古鳥が鳴いており、廃業寸前でした。

米沢牛が名物ですが
山形県の旅館の場合
これを前面に打ち出しても差別化にはなりません。

そこで考えたのが「お二人様専用」というコンセプト

ホームページでは
当館はおふたりさま専用の旅館です。
大切な人との特別な時間がある
「時の宿すみれ」と紹介されています。

自然の中で、二人だけの大切な時間を持ってもらう。
そのためにすべてを徹底する。
だから、部屋にはテレビは置かない。
子供連れはお断り。
部屋食もやめる。

カップル・夫婦、母と娘、女友だち同士、姉妹での利用
あるいは、子供たちが両親に温泉の旅をプレゼント

その結果
客単価は2万円、稼働率は9割
なかなか予約が取れない人気の温泉旅館になりました。
とがったコンセプトが
閑古鳥旅館を大きく変えました。

コンセプトとは、WhatをHow化したもの

私がずっと以前にお会いしたことがある
プランナーでコンセプターの平林千春さん
彼の著書である「コンセプト・メイクの技術」には
コンセプトとは、WhatをHow化したものと書いてあります。

この定義から、馬路村のゆずとすみれ荘のコンセプトを考えてみると
馬路村の場合   What「ゆず製品を」  How「村ごと販売する」
すみれ荘の場合  What「温泉旅館を」  How「おふたりさま専用として提供する」
ということになりますね。

どうでしょうか?
コンセプトが分かりやすくなりましたでしょうか。

今回は以上です。

最後に私のメンター(と私が勝手に思っている)
福島正伸先生の夢を実現する今日の一言から

 “自分が変わるほど
      相手が変わったように見える”

追 伸

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