シニア起業の5つの落とし穴とは?(その3)


 

こんにちは
「好きを仕事に!ライフワーク起業」ナビゲーターの大場保男です。

好きなことを仕事にして自分を最大限に活かし、
経済的にも豊かに生きる
50代・60代のライフワーク起業を応援しています。

今年の仕事納め、私は小田原で迎えました。
武士たちも仕事納めの日は
広間に集まって、儀式があったのでしょうね。

来年の干支は、「庚子(かのえね)」
これまでを振り返りつつ、
今後の道を計画する年だそうです。

さて、今回のテーマは
「シニア起業の5つの落とし穴とは?」の第3回目です。

今まで「シニア起業の落とし穴」の
次の第1から第4の穴までお伝えしてきました。

第1の穴;長年の会社員としての意識や感覚
第2の穴;資金に対する甘い見込み
第3の穴;今までの自分の仕事に対する過信
第4の穴;“売ること”への心理的な抵抗感

第3回目の今回は
第5の穴と、落とし穴への対応策について
ご紹介していきます。

第5の穴;自分の体力に対する過信

こんな方が相談に来ました。
フランチャイズに入って唐揚げの店を始めるというのです。

年齢は60歳近く、
小さな店を借りて唐揚げを揚げるのも
販売するのも一人でやるという話です。

元気そうな方でしたが、
店は1~2年でやめるわけでなく、
少なくとも5~6年は続けるでしょう。

その時には60代半ばになりますが、
一日中立ちっ放しで唐揚げを揚げて接客もこなす、
本当に大丈夫でしょうか。

このブログで、私たちの脳は
年齢とともに衰えることはない、
頭は使えば使うほど発達するという
大脳生理学の研究結果を確認してきました。

しかし、身体の方はそうはいきません。
年齢とともに衰えてきます。

私たちは、現在の自分の体力の状態で物事を考えがちです。
ところが、起業したら仕事は5年や10年は続けるでしょう。
場合によったら20年以上になるかも知れません。

その時の自分の体力がどうなっているのか、
これを前提にして起業を考えることが必要です。

それからもう一つ、
自分の代わりはいないということです。

会社員時代ならば、
体調を崩せば会社に電話して指示しておけば、
自分の代わりになってくれる人がいるでしょう。

そうはいかないのが会社員時代とは違うのです。
でも、スーパーマンではない限り、
体調の崩すこともあるでしょう。

急な葬式など休まなければならない時もあります。
そんな時にはどうするか、
あらかじめ考えておくことが求められます。

落とし穴があることを前提に考えておく

子供のころ、多くの人が
落とし穴を作って遊んだと思います。

そこに落とし穴があると
分かれば、落ちる人はいませんよね。

しかし、シニア起業の落とし穴は、
知っているだけでなく、落ちないような対応が必要です。

それには、2つの対応方法があります。
その一つは、世代や性別、会社や業界・業種が
違う人たちと付き合うことです。

このことによって、
新しい情報や感覚に触れることができ、
自分の固定観念を打破することができます。
思わぬ発見や気づきもあるでしょう。

もう一つは、自分の年表を作ることです。
年表には、過去の年表と未来の年表があります。

過去の年表は、自分のコア(本質、自分の根っこ)を見極めて、
ミッションを明確にし、起業のテーマを決める時に役立てるものです。

未来の年表は、これからの生活にどのくらいの費用が必要か、
それぞれの年齢のときに、自分や家族はどんな状況になっているのか、

そのときに、これから起業する事業が
自分の体力面も含めて継続可能かどうかを
判断する材料にしていきます。

せっかく起業しても
10年後まで生き残れるのは3割弱、
残りは廃業してしまうというのが現実です。

「色々な人と付き合う?自分の
過去と未来の年表を作る?面倒だな…」、
そう思われるかも知れません。

でも、これを惜しんで10年後の
廃業する7割強に入るのか、

生き残る3割弱に入るのかが決まる
といっても過言ではありません。

私が提案した2つの方法、
やってみれば非常に楽しいですよ。

楽しんで起業の準備をし、
ワクワクする第二の人生にしましょう。

過去の年表と未来の年表の作り方
これについては、いずれこのブログで
ご紹介していきます。

今回は以上です。
来年も宜しくお願い致します。

最後に私のメンター(と私が勝手に思っている)
福島正伸先生の夢を実現する今日の一言から

“予測は外れても、努力は実る”

ライフワーク起業ナビゲーター
経済産業大臣登録中小企業診断士  大場保男
yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp

 

シニア起業の5つの落とし穴とは?(その2)


こんにちは
「好きを仕事に!ライフワーク起業」ナビゲーターの大場保男です。

好きなことを仕事にして自分を最大限に活かし、
経済的にも豊かに生きる
50代・60代のライフワーク起業を応援しています。

先日、清水に行って来ました。
清水といえば、清水次郎長、ちびまるこちゃん
清水エスパルス、世界遺産の三保の松原が有名です。

写真は、三代目の羽衣の松
沼津の千本松原の近くで育った私にとって
松林を見ると、子供の頃を思い出します。

海と松林と富士山
私の故郷でも同じものが見られます。
そこに物語があると世界遺産になるのでしょうね。

さて、今回のテーマは
「シニア起業の5つの落とし穴とは?」の第2回目です。

前回から「シニア起業の落とし穴」
についてお伝えしており、第1回目は
次の2つについてご紹介しました。

第1の穴;長年の会社員としての意識や感覚
第2の穴;資金に対する甘い見込み

第2回目の今回は
第3、第4の落とし穴についてご紹介します。

第3の穴;今までの自分の仕事に対する過信

長い間同じ会社で仕事をしていると、
自分の仕事のやり方に固執してしまいがちです。

しかし、小規模な事業ほど
柔軟性や臨機応変な対応が必要です。

ところが、会社員時代の
仕事のやり方に固執していると、
これができなくなるのです。

この切り替えがうまくできずに
失敗してきた方を多く見て来ました。

また、現役時代のスキルやノウハウが
通用しない場合もあります。

特にネットが発達している今日は、
日進月歩で変化しています。

私はかつて、マーケティング企画会社に勤務していたので、
マーケティングには自信を持っていましたが、
その当時のノウハウは今は通用しません。

新しい情報が次々と生まれ、
スキルやノウハウもどんどん新しくなっています。

それに対応して、
人々の意識や感覚も変化していきます。

起業して事業を行っていくには、
それに対応してしていくことが求められます。

しかし、こんなことを言う人がいます。
「自分はシニアを対象とした仕事をするのだ。
自分も同じシニアだからそんな心配はいらない」と。

今の時代、シニアと言っても、
意識や感覚が違う色々なシニアがいます。

世代に関わらず
時代の変化に大きく影響されているのです。

同世代だから同じ意識や感覚とは言えないのです。
この面でも自分を過信することは禁物です。

一方、古い意識や昔からの感覚が
すべて良くないわけではありません。
逆に、それが新鮮な場合もあるのです。

私は地域活性化活動の一環として
各地で朝市を実施しています。

クリック一つで何でも買えて、
しかも自宅まで届けてくれる時代、
それなのに朝市をやると大勢の人が集まってくるのです。

そこには面と向かってのコミュニケーションがあり、
人と人との交流があるからです。

便利さや効率一辺倒の時代だからこそ
見直されている交流や触れ合い、
何でも新しいものが良いわけではありません。

第4の穴;“売ること”への心理的な抵抗感

営業畑の仕事をやっていた人なら別ですが、
総務や管理、企画や宣伝、商品開発や製造の
仕事をやってきた人にとって、“売ること”自体に、
あるいはお金の話に心理的な抵抗感があると思います。

実は、かつての私が“売ること”に
メンタルブロックがあったのです。
しかし、売らなければ事業は成り立ちません。

私は化粧品会社に入社して
主に企画や教育の仕事をやっていました。

入社して10年目に
訪問セールスの実習を2年間やりました。

いきなり「ごめん下さい」と言って
訪問すること自体が、相手に対して迷惑ではないか、
しかも、高い化粧品を売りつけるなんてとんでもない、

こんな私に商品が売れるはずはありません。
“売ること”に対して強烈なメンタルブロックが掛かっていたのです。

こんな私に転機がやってきました。
玄米を原料にしたサプリメントが新発売され、
この商品はけっこう売ることができました。

以前から健康食品には興味があり、
玄米は身体にとても良いと信じていたので、
これを売ることには抵抗がなかったのです。

「売ること=相手の都合を考えないこと」ではなく、
「売ること=相手の役に立つこと」に転換すること、

つまり自分のミッションを
明確に意識できるようになって、
メンタルブロックをはずすことができたのです。

もう一つのメンタルブロック、
それは「断られる=人格の否定」と考えていたことです。

そのため、玄関のチャイムを押して
留守だと分かると、ホッとしたこともたびたびでした。

留守ならば商品が売れるわけがありませんが、
ホッとしたのは、自分の人格が否定されず
に済んだという思いからです。

断られたのは自分ではなく商品なのです。
でも、商品を販売しようとした自分が
否定されたと思ってしまうのです。

これに対しても、
人格を否定されたのではなく、商品や自分
について知ってもらう機会が与えられなかっただけと
考えることで、ようやくメンタルブロックをはずすことができました。

今回は以上です。
続きは次回、お楽しみに…。

最後に私のメンター(と私が勝手に思っている)
福島正伸先生の夢を実現する今日の一言から

“うまくいかなかった時、二つの選択がある。
そこで、やめるか、そこから、もっと本気でやるか”

ライフワーク起業ナビゲーター
経済産業大臣登録中小企業診断士  大場保男
yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp

 

シニア起業の5つの落とし穴とは?(その1)


 

こんにちは
「好きを仕事に!ライフワーク起業」ナビゲーターの大場保男です。

好きなことを仕事にして自分を最大限に活かし、
経済的にも豊かに生きる
50代・60代のライフワーク起業を応援しています。

最近、東京都内でもイノシシが出没し
アーバンイノシシなどと呼ばれているそうです。

神奈川県南足柄市の知り合いの畑では
以前からイノシシの被害がありましたが
最近は、特にひどくなったそうです。

そこで考えられたのが
畑の周囲を電線で囲むこと
これで被害が大分減ったということです。

太陽光パネルを設置して
電線の電源を確保しているようです。

さて、今回のテーマは
「シニア起業の5つの落とし穴とは?」の第1回目です。

シニアの起業には若い人たちに比べて
次のようなメリットがあります。

・十分な人生経験とビジネス経験がある。
・知人・友人のネットワークが広い。
・退職金など、ある程度の資金力がある。

しかし、このメリットが裏目に出る場合もあり、
起業という草原にあいている落とし穴に
入り込んでしまうこともあります。

今回から数回にわたって
シニアならではの起業の5つの
落とし穴について考えていきたいと思います。

第1の穴;長年の会社員としての意識や感覚

今までは、会社の看板を背負って
肩書が書かれている名刺を差し出して仕事をしてきました。

名詞を渡された人は、
名前よりも先に会社名や
肩書に目がいっていたかも知れません。

これからは、看板も肩書もありません。
「ちょっと、これやっといてね」と
気軽に頼める人もいません。

自分という生身の人間が
前面に出て仕事をしなければなりません。

コピーを取ったり郵便物を出したりという
細かなことも、全部自分でやらなければなりません。

さらに、相談する人はいるにしても、
最終的な意思決定は自分で行い、
その責任はすべて自分に掛かってきます。

起業家とは孤独な存在だという覚悟が必要です。
と同時に、親身になって相談できる人を作っておくことが大切です。

長年同じ会社にいると、
知らず知らずのうちに、
その会社の仕事のやり方や社風に染まっています。

私は、化粧品会社から
マーケティングの企画会社に転職したとき、
このことを痛感しました。

販売している商品や企業規模はもちろん、
社員の意識や感覚も違います。
だから最初はとても戸惑いました。

今まで当たり前だと思っていたことが、
その会社を離れると当たり前ではないことが
しばしばあります。

このことに気付かずに起業すると、
思わぬ失敗につながることがあります。

これを防ぐには、現役時代から
違う会社や違う業種の人たちと付き合うこと、

起業の準備をしているならば、
その仲間と付き合うことが大切になります。

第2の穴;資金に対する甘い見込み

シニアの場合、今までの貯えや
退職金などがあり、若い人に比べて起業のための
資金に恵まれているケースが多いようです。

しかし、資金があるからといっても、
それで痛い目に会う方もいます。

退職後に起業したある人のケースです。

退職金は老後の生活もあるので、
そのためのお  金はとっておき、
残りを起業のために使うことにしました。

しかし、事業をスタートさせたけれども、
売上げが思うように上がらない。
そのために運転資金が不足してしまった。

背に腹は代えられず、
老後のために取っておいた退職金に、
つい手をつけてしまいました。

でも売上げは好転しません。
使えるのは老後のための資金しかない。

こんなことを繰返しているうちに、
退職金は底をついてしまい、
老後の生活に窮することになってしまいました。

少ない資金しかない場合は、
どうしたらあまりお金を掛けずに
起業できるか、真剣に考えます。

資金に余裕があるとどんな気持ちになるのか、
実際にこんな人に出会ったことがあります。

「だって、事務所くらいないとカッコが
つかないでしょう…」と言うのです。

確かに、事務所がないよりあった方がいいでしょう。
でも、事務所を借りるとなると、
最初の資金だけでなく毎月家賃が出ていきます。

自宅の一部を事務所代わりに使えば、
この費用は払う必要はありません。

資金に余裕があると、
見栄を張りたくなるのかも知れません。

お店やサロンの場合でも、
宅配や出張サービスにするならば、お店は必要ありません。

ホームページの作成やチラシのデザインを
お願いする場合も、ネット上のスキルのフリーマーケットである
「ココナラ」を利用すれば安くあがるでしょう。

チラシの印刷も、ネット上の印刷サービスを
利用すれば、安く抑えることが可能です。

また、経費を抑えるためには、
売上げに関係なく毎月出ていく固定費は、
可能な限り変動費にしていくことが求められます。

「事務員が一人くらいいないとカッコがつかない」
などと見栄を張っていると、
後で痛い目にあわないとは限りません。

今回は以上です。
続きは次回、お楽しみに…。

最後に私のメンター(と私が勝手に思っている)
福島正伸先生の夢を実現する今日の一言から

“困ったと思ったことが、困ったことになる
出番だと思ったことが、出番になる”

ライフワーク起業ナビゲーター
経済産業大臣登録中小企業診断士  大場保男
yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp