リスクが多い起業に一歩踏み出すためには?


リスクが多い起業に一歩踏み出すためには? - 夢を仕事に!ライフワーク起業 

「好きを仕事に!ライフワーク起業」ナビゲーターの大場保男です。

好きなことを仕事にして自分を最大限に活かし、
経済的にも豊かに生きる
50代・60代のライフワーク起業を応援しています。

緊急事態宣言は解除されましたが
第二波が来るのではないかと恐れながらの
毎日が続いています。

私たちの自治会の夏祭りも
早々に中止が決まりました。

自治会の回覧板も感染を防ぐために
回すのを止めたところが多いということですが
私たちは、直接渡さずに郵便受けに入れて回しています。

さて、今回のテーマは
「リスクが多い起業に一歩踏み出すためには?」です。

なぜ、起業に向けて一歩踏み出すことができないのか?

ほとんどの人にとって起業は初めての経験です。
だから不安も大きいのです。起業すると決めて
相談に来る人でも、次のような不安を口にしています。

・起業しても生活出来るだろうか?
・失敗したら、元も子もなくなってしまうかも…
・本当にこの仕事で起業することが、自分に合っているだろうか?
・何から手を付けていいのか、まったく分からない。

50代・60代の起業は非常に増えていますが、
起業したいけど一歩が踏み出せない人は、
その何倍もいることでしょう。

起業に対する不安が大きいからです。
そこには人間の本質的な面が隠されているのです。

遠い私たちの祖先が狩猟で生活をしていた頃、
いつどんな動物に襲われるかわからない
という危険いっぱいででした。

いつも行動している場所ならば、
どこにどんな危険があるか分かりますが、
未知の場所はそれが分かりません。

だから、私たちには新しい環境に身を置くことを
避けるという本能があると言われています。

今まで通い慣れた会社で仕事をしていた人が、
会社を離れて起業すること、これはまさに
新しい環境に身を置くことに他なりません。
不安な気持ちになるのは当たり前のことです。

腹をすかせたロバがいた。
エサはないかと、あちこち歩いて干し草の山を見つけた。

しかも二つも見つけたのである。
二つの干し草の山は、どちらの同じほど旨そうに見え、
量も差がなさそうに見えた。

さて、どちらの干し草を食べようか?
ロバは迷ってしまった。右に二、三歩歩いてみたが、
左の方が良さそうに見える。何度も右に行き、また左に戻る。
行きつ、戻りつしているうちに、きっとロバは餓死してしまうに違いない。

14世紀のフランスの哲学者ピュリダンが
述べた言われている“ピュリダンのロバ”という話です。

人生は、右に行くか、左に行くか、選択の連続です。
特に起業する場合は、どちらを選択するかによって、
結果が大きく違ってきます。

だからこそ、“ピュリダンのロバ”のように
右か左か思い悩んで、なかなか決断が出来ません。
一歩前に進むことが出来ずに時間だけが過ぎていきます。

一歩踏み出す原動力は、
本当に「やりたいこと」と「ミッション」

危険がいっぱい、不安がいっぱい、
そんな新天地に飛び出して行って起業する、
そのモチベーションやエネルギーはどこから湧いてくるのでしょうか。

そのキーワードが「グリット(GRIT)」です。

この考え方を広めたのがペンシルバニア大学の
アンジェラ・ダックワース教授であり、
成功者の持つ秘密の力がこの「グリット」だと言うのです。

義務感による勤勉さや根気は
「グリット」とは違うとダックワース教授は考えています。

長期間一つのことに打ち込み、
情熱を傾けられるだけの「興味」を持っているかどうか、
一時的に夢中になることと、情熱を持ち続けることとは違う、

永続的に「興味」を持ち続けることが
「グリット」につながると言うのです。

次にカギになるのが高い目的意識、
自分の目的意識に社会的意義があると思えば、
逆境を打破することができる。

さらに目的に向かって創造性を発揮するには、
絶えずそのことを考え続けるくらい好きでなければダメだというのです。

「興味=好き」と「高い目的意識=社会的意義」、
この2つが大事だという「グリット」の考え方、

これこそ、シニアの起業の必要な、
本当に「やりたいこと」と「ミッション」であり、

不安がいっぱいの起業という新天地に一歩を
踏み出す原動力だと言うことが出来ます。

でも、本当「にやりたいこと」が明確になっていない、
「ミッション」なんて大袈裟なことは考えていない、
起業相談ではこんな人が多いのです。では、どうしたらいいのか。

本当に「やりたいこと」、それは
「あれをやったらワクワクするだろうな」と思えることです。

そして、「その仕事でこんな人に喜んでもらいたい、
社会の役に立ちたい」、これが「ミッション」です。

これをはっきりさせるためには、
自分の「ワクワクの源泉」がどこにあるかを見極めることが必要です。

新しいことに取組むときは、
「出来るか、出来ないか」で決めるのではなく、

「やりたいかどうか」、「ワクワクするかどうか」で決め、
「やる!」と決めたら、次はどうしたらできるかを考える、
これが起業を成功させる大きなポイントです。

“恐れ”と“愛”の
どちらで起業を考えているのだろうか?

私の知り合いのある米屋さんの話です。
毎晩寝る前に「明日はこんなことでお客さまに喜んでもらおう!
と考えると、早く明日にならないかとワクワクする」と言っていました。

近くに大きなスーパーがあっても大繁盛しています。
売れない店に限って「大型店やネット販売に客を取られてしまって、
自分の店はどうなるのだろう」と心配ばかりしています。

「〇〇が起きて欲しくないから」とか
「〇〇が起きると大変だから」と“恐れ”で考えて行動するのか、

「相手に良くしてあげたい」とか「相手を豊かにしてあげたい」と
“愛”で考えて行動するのかで結果は大きく変わってきます。

“愛”による行動は、「お客さまの立場から考える」
というマーケティングの基本に基づいており、
「楽しく仕事をする」という成功心理にも合致しています。“

不安や恐れ”ではなく、
“愛”という視点から起業を考えてみましょう。

“愛”の気持ちで考えよう、
このように心が動くと自然に身体も動いていきます。

身体が動くと人生もそれにつられて動き出します。
まわりの人にも動きが伝わっていきます。
それが自分の仕事を良い方向に導き、運命を変えていきます。

最後に私のメンター(と私が勝手に思っている)
福島正伸先生の夢を実現する今日の一言から

“醍醐味とは、制約条件の中で
最高の結果を出すこと”

ライフワーク起業ナビゲーター
経済産業大臣登録中小企業診断士  大場保男
yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp