起業成功の指定席はどこにある?(2回目)


 

本来の自分を活かす仕事を!
ライフワーク起業ナビゲーターの大場保男です。

自分を最大限に活かした仕事で
社会に貢献し、経済的にも豊かに生きる
50代・60代のライフワーク起業を応援しています。

日曜日に、ふすま紙の張替えをやりました。
素人では出来ないだろうと思っていましたが
アイロンの熱で張り付けるタイプを選んでやってみると

しわにもならずに、意外に簡単にできました。
4枚張り替えましたが、部屋の雰囲気が明るくなりました。
今のところ、はがれてはきません。(笑)

さて、今回のテーマは
「起業成功の指定席はどこにある?」の2回目です。

10年後まで生き残ることが
できるのは3割弱という起業の現実、

生き残って成功する指定席は、
「情熱」「能力」「ニーズ」「組合わせ」という4つの円が
重なり合った中心にあることをご紹介しました。

前回は、この中の「情熱」と「能力」についての説明でした。
今回は、「ニーズ」と「組合わせ」について取り上げます。

社会のニーズは起業の前提であり条件!

起業成功のための三つ目の円は「ニーズ」です。

日本一のマーケッターと言われている神田昌典さん
彼は、「社会のニーズがないところで事業を行うのは、
下りのエスカレーターを登って上の階に
行こうとするようなものだ」と言っています。

ところが、起業相談をしていると、社会のニーズよりも
自分のアイデアにしか目が行っていない人が多いのです。

「こんな商品を開発しました。この商品は…」と、
商品について得々と説明するのですが、
「果たして、そんな機能の商品を使う人っているのかな?」
と思うことがしばしばなのです。

商品はあくまでも使う人や
利用する人の必要性から考えなければなりません。

かつては、約8割の世帯が
新聞を定期購読していましたが、
今は5割を切っていると言われています。

それだけ新聞販売店に対するニーズが減少しており、
経営環境は大変厳しくなっています。ところが、
ニーズは減少していないという新聞販売店があるのです。

確かに、新聞を定期購読するニーズは減少していますが、
新聞販売店は地域の各世帯を
一軒一軒訪問するという機能を持っています。

これを活用すれば、弁当や無農薬野菜などの
宅配をすることが可能になります。

この例のように、ニーズが減少しているところでも、
視点を変えれば新たなニーズに対応できる可能性を発見することができます。

大型家電店でも生き残りが厳しい業界の中で、
年商4億円の街の電気店があります。

この電気店では、お客様の家庭を訪問するチームを編成し、
困りごとを徹底的に聞き出して商品の提案をしているのです。
厳しい競合環境の中で、ニーズの掘り起しによって生き残りを図っているのです。

人に興味を持つことがニーズ発見の第一歩!

ニーズのないところにはビジネスはない
この鉄則を忘れてはなりません。

ニーズを発見し発掘していく、と同時にニーズは
移り変わっていくことも考えていかなければなりません。
それに対応していくためにはどうすればいいのか。

化粧品の訪問販売の落ちこぼれセールスマンだった私、
“売ること”にメンタルブロックが
あったからということはお話ししました。

実はもう一つダメだった理由があったのです。

訪問して出てきたお客さまに対して、
私は興味や関心がないのです。

だから、どんな化粧品をどのように
使っているのか質問もせずに、「間に合っている」と言われれば、
「またお願いします」と言って出てきてしまう、
これを何度繰返しても売れるわけはありません。

ある本で、イトーヨーカドーの実質的な
創業者である伊藤雅俊さんが、
このように言っていることを読んだことがあります。

客に興味を持てば、客の姿や生活が見えてきます。
だから、それに合った商品やサービスを提供しようとします。
成功者に共通していることは、人に興味を持つことだと思います。

この言葉から、人に興味を持つことは、
セールスをする上でも、ニーズを発見する上でも
非常に大事なことだということを学びました。

組合せで考えるお客さまの満足度のアップ

起業成功のための四つめの円が「組合せ」です。

「組合せって、何?」と思われるかもしれません。
独自性とか差別化と同じだと考えていただいても宜しいです。
なぜ、独自性とか差別化という言葉を使わないのか。
それには2つの理由があるのです。

商品を考える場合、「今までにない独自性を出すには?」
とか「既にある商品と差別化するには?」と
ウンウン考えてもなかなかアイデアは浮かんできません。

アイデアを生むためのバイブルともいうべき
ジェームス・W・ヤングの「アイデアのつくり方」には、

「アイデアとは既存の要素の新しい組合せ以外の
何ものでもない」と書いてあります。
あのスティーブ・ジョブズも同じことを言っています。

ゼロから新しいものを考えるのではなく、
すでにあるものを組合わせて新しいものを作るのです。
この方がよっぽどアイデアが出やすいのです。

だから、独自性や差別化ではなく
「組合わせ」という言葉を使っているのです。

もう一つに理由、それは常に
その商品を使う人を意識しておくためです。

独自性や差別化という視点で商品を考えると、
他社とは違うもの、他社より優れたものを作ろうとし、「
モノ」に意識がいってしまいがちです。

商品を使い、その価値を認めて
お金を払ってくれるのは「ヒト」です。

だから、「ヒト」が喜ぶもの、満足するものを、
既存のものを組合わせながら考えていくのです。
ウンウン唸りながらアイデアを捻りだすよりも、
よっぽど楽しい作業だと思います。

以上が四つの円であり、これが重なり合った
ところに起業成功の指定席があります。

これをワクワクする第二の人生のための
ライフワーク起業の指定席にしていくには、
「自分のコア」と「仕事を通して果たすミッション」を明確にしていきます。

今回は以上です。

最後に私のメンター(と私が勝手に思っている)
福島正伸先生の夢を実現する今日の一言から

“同じ言葉でも
本気で言うと、伝わり方が変わる”

ライフワーク起業ナビゲーター
経済産業大臣登録中小企業診断士  大場保男
yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp

 

 

起業成功の指定席はどこにある?(1回目)


 

「好きを仕事に!ライフワーク起業」ナビゲーターの大場保男です。

好きなことを仕事にして自分を最大限に活かし、
経済的にも豊かに生きる
50代・60代のライフワーク起業を応援しています。

梅雨が空ければ、ギラギラとした真夏の太陽
私はそんな太陽の負けじと咲くハイビスカスが大好きです。

今年は「カクテルオレンジ」という
色のアイビスカスを部屋に置いて、
梅雨空のうっとうしさを追い払っています。

さて、今回のテーマは
「起業成功の指定席はどこにある?」の1回目です。

10年後まで生き残ることが
できるのは3割弱という起業の現実、

生き残って成功する指定席は、
「情熱」「能力」「ニーズ」「組合せ」という4つの円が
重なり合った中心にあります。
どれか1つが欠けていても指定席にはなりません。

起業成功の四つの円の
最初の円が「情熱」です。

「もっと仕事に情熱を持って取組め!」、
若いころ、先輩に良く言われた言葉です。

その場では「はい、わかりました!」と答えても、
「そんなこと言われても、情熱なんて持てねーもんなぁ~」と
心の中では言い訳に終始していました。

頭では、情熱を持って取組むべきだと
分かっていても心がついていかない、

それは、その仕事の目的ややるべき意味を
しっかり理解していなかったからだと思います。

このことは、かつての私だけではないようです。
ギャラップ社の世界各国の企業の
従業員エンゲージメント(仕事への熱意度)調査
(2017年5月28日の日経新聞)によると、

日本は「熱意あふれる社員」の割合が6%しかなく、
調査した139か国中132位、しかも
「やる気のない社員」は70%に達しているとのことです。

起業がいまくいっている人は、
情熱を持って仕事に取組んだというよりも、
仕事をやっていて気が付いたら時間を忘れていた、

つまり仕事をしていると自然に情熱が
湧き上がってくるという人が多いように感じます。

これこそ、本物の情熱だと思います。
自分の「やりたいこと」を通して
人や社会の役に立つ仕事こそ情熱の源泉と言えるでしょう。

起業成功のための二番目の円は「能力」です。

今まで自分がやってきた仕事を活かした方が成功しやすい、
起業についてよく言われる言葉です。

確かに、自分が経験してきたことや
得意なことで起業した方がうまくいきやすいでしょう。

でも、そのことが自分の「好きなこと」や
「やりたいこと」でなかった場合はどうでしょう。

新しい分野で起業することになり、そのための能力、
つまり知識・技術・ノウハウを習得しなければなりません。

その分野の専門家と組むという方法も考えられますが、
自分で勉強する場合にはどのくらいの時間が必要でしょうか。
ズバリ1,000時間だと言われています。

1日に12時間投入すれば3~4カ月
1日に6時間投入すれば6~7カ月
1日に3時間投入すれば1年3~4か月です。

1カ月に25日間勉強すると仮定すると、
このくらいの期間が必要になります。
これを一つの目安にして、起業の準備を考えてみてください。

ただし、以前にご紹介した藤田さんのように、
美容師の国家資格を取得するとなると、
とてもこの時間では足りません。でも、
やり方次第で50歳からでも不可能なことではありません。

でも、その分野の知識・技術・ノウハウ
だけでは十分とは言えません。

起業してビジネスをやっていくには、
「商品をつくる」「相手に伝える」「販売する」、
最低限この3つが必要です。

ところが、自分の商品をどんな手段で
どのように伝えていくのか、どんな販路でどのように販売するか
について具体的に考えている人は意外に少ないのです。

商品があっても、その価値を「相手に伝える」、
お客さまに「販売する」ことによって代金をいただく、
これがなければビジネスは成り立ちません。
起業家には、このための知識やノウハウが必須になります。

今回は以上です。
次回は4つの円の残り2つについてご紹介していきます。

最後に私のメンター(と私が勝手に思っている)
福島正伸先生の夢を実現する今日の一言から

“泳ぎ続けると、泳ぎ方がうまくなる
挑戦し続けると、命の使い方がうまくなる”

ライフワーク起業ナビゲーター
経済産業大臣登録中小企業診断士  大場保男
yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp