起業成功の指定席はどこにある?(その2)


 

「好きを仕事に!ライフワーク起業」ナビゲーターの大場保男です。

好きなことを仕事にして自分を最大限に活かし、
経済的にも豊かに生きる
50代・60代のライフワーク起業を応援しています。

今日の箱根・湯本の人通りは
いつもの1~2割前後と、閑散としていました。

そんな箱根の仙石原に
“渓流の魚と黒うどんの店”が近々オープンします。
この場所では昨年、私たちがマルシェをやったことがあります。

もともとニジマスの養魚場だった場所なので、
池の一部や森も残っており、敷地の広さは400坪
これらを活かして、森と池と花に囲まれた飲食店を目指しています。

コロナウィルスの感染で観光客は激減、
逆風が収まらない中でのスタートになりそうですが
屋外での飲食やテイクアウトでの対応も企画中とのことです。

さて、今回のテーマは
前回の続きの「起業成功の指定席はどこにある?」の2回目です。

四つの円が重なり合った中心が成功の指定席!

10年後まで生き残ることが
できるのは3割弱というのが起業の現実です。

では、生き残りにはどうすればいいのか?

起業が成功する指定席は、
「情熱」「能力」「ニーズ」「組合せ」という
四つの円が重なり合った中心にあります。

どれか一つが欠けていても指定席にはなりません。
前回は、このうちの「情熱」と「能力」についてご紹介しました。

今回は、4つの中の「ニーズ」と
「組合せ」についてご紹介していきます。

人に興味を持つことがニーズ発見の第一歩!

起業成功の四つの円の中の三つ目の円が「ニーズ」です。

ニーズのないところにはビジネスはない
この鉄則を忘れてはなりません。

ニーズを発見し、発掘していく、と同時に
ニーズは移り変わっていくことも考えていかなければなりません。
そのためにはどうすればいいのか。

化粧品の訪問販売の落ちこぼれセールスマンだった私、
“売ること”にメンタルブロックがあったから
ということは以前お話ししました。

実はもう一つダメだった理由があったのです。
訪問して出てきたお客さまに対して、
私は興味や関心がないのです。

だから、どんな化粧品を
どのように使っているのか質問もせずに、
間に合っていると言われれば、またお願いしますと言って出てきてしまう、

これを何度繰返しても売れるわけはありません。

ある本で、イトーヨーカドーの実質的な創業者である
伊藤雅俊さんが、このように言っていることを読んだことがあります。

客に興味を持てば、客の姿や生活が見えてきます。
だから、それに合った商品やサービスを提供しようとします。
成功者に共通していることは、人に興味を持つことだと思います。

この言葉から、人に興味を持つことは、
セールスをする上でも、ニーズを発見する上でも、
これが非常に大事なことだということを学びました。

組合せで考えるお客様の満足度のアップ

起業成功のための四つめの円が「組合せ」です。

「組合せって、なに?」と思われるかもしれません。
独自性とか差別化と同じだと考えていただいても宜しいです。

なぜ、独自性とか差別化という言葉を使わないのか。
それには2つの理由があるのです。

商品を考える場合、
「今までにない独自性を出すには?
既にある商品と差別化するには?」
とウンウン考えてもなかなかアイデアは浮かんできません。

アイデアを生むための
バイブルともいうべきジェームス・W・ヤングの「
アイデアのつくり方」には、「アイデアとは
既存の要素の新しい組合せ以外の何ものでもない」と書いてあります。

あのスティーブ・ジョブズも同じことを言っています。

ゼロから新しいものを考えるのではなく、
すでにあるものを組合わせて新しいものを作るのです。

この方がよっぽどアイデアが出やすいのです。
だから、独自性や差別化ではなく
「組合せ」という言葉を使っているのです。

もう一つに理由、それは常に
その商品を使う人を意識しておくためです。

独自性や差別化という視点で商品を考えると、
他社とは違うもの、他社より優れたものを作ろうとし、
「もの」の意識がいってしまいがちです。

商品を使い、その価値を認めて
お金を払ってくれるのは「ヒト」です。

だから、「ヒト」が喜ぶもの、満足するものを、
既存のものを組合わせながら考えていくのです。
ウンウン唸りながらアイデアを捻りだすよりも、
よっぽど楽しい作業だと思います。

起業成功のための四つの円
「情熱」「能力」「ニーズ」「組合せ」
についてご理解いただけたでしょうか。

今回は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

最後に私のメンター(と私が勝手に思っている)
福島正伸先生の夢を実現する今日の一言から

“心に壁を作ると、
見えるものすべてが、壁に見える。
心に夢があると、
見えるものすべてが、機会に見える”

ライフワーク起業ナビゲーター
経済産業大臣登録中小企業診断士  大場保男
yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp

 

起業成功の指定席はどこにある?


 

「好きを仕事に!ライフワーク起業」ナビゲーターの大場保男です。

好きなことを仕事にして自分を最大限に活かし、
経済的にも豊かに生きる
50代・60代のライフワーク起業を応援しています。

広重の描いた東海道五十三次の品川宿
日本橋を七ツ(午前4時)に出立した
大名行列の一行が、品川宿を通り過ぎていく。

宿場の入口では、画面右で宿場役人が座って迎える
左側の茶店、旅籠の女は、立って横を向いている。

“お上”に対する役人と
女たちとの態度の差が面白いと思います。
いつの時代も役人はつらいものですね。

さて、今回のテーマは
「起業成功の指定席はどこにある?」です。

四つの円が重なり合った中心が成功の指定席!

10年後まで生き残ることが
できるのは3割弱というのが起業の現実です。

では、生き残りにはどうすればいいのか?

起業が成功する指定席は、
「情熱」「能力」「ニーズ」「組合せ」という
四つの円が重なり合った中心にあります。

どれか一つが欠けていても指定席にはなりません。
今回と次回の2回にわたって、この4つについて
ご紹介していきます。起業成功の“肝”なのでぜひお読みください。

自然に湧き上がってくる情熱こそ…

起業成功の四つの円の中の最初の円が「情熱」です。

「もっと仕事に情熱を持って取組め!」、
若いころ、先輩に良く言われた言葉です。

その場では「はい、わかりました!」と答えても、
「そんなこと言われても、情熱なんて持てねーもんなぁ~」
と心の中では言い訳に終始していました。

頭では、情熱を持って取組むべきだと
分かっていても心が付いていかない、
それは、その仕事の目的ややるべき意味を
しっかり理解していなかったからだと思います。

このことは、かつての私だけではないようです。

ギャラップ社の世界各国の企業の
従業員エンゲージメント(仕事への熱意度)調査
(2017年5月28日の日経新聞)によると、

日本は「熱意あふれる社員」の割合が6%しかなく、
調査した139か国中132位、しかも
「やる気のない社員」は70%に達しているとのことです。

起業がいまくいっている人は、
情熱を持って仕事に取組んだというよりも、
仕事をやっていて気が付いたら時間を忘れていた、

つまり仕事をしていると自然に情熱が
湧き上がってくるという人が多いように感じます。

これこそ、本物の情熱だと思います。
自分の「やりたいこと」を通して
人や社会の役に立つ仕事言葉こそ情熱の源泉と言えるでしょう。

新しい分野の能力の習得には1,000時間が必要!

起業成功のための二番目の円は「能力」です。

今まで自分がやってきた仕事を
活かした方が成功しやすい、
起業についてよく言われる言葉です。

確かに、自分が経験してきたことや
得意なことで起業した方がうまくいきやすいでしょう。

でも、そのことが自分の「好きなこと」や
「やりたいこと」でなかった場合はどうでしょう。

新しい分野で起業することになり、
そのための能力、つまり知識・技術・
ノウハウを習得しなければなりません。

その分野の専門家と組む
という方法も考えられますが、
自分で勉強する場合にはどのくらいの時間が必要でしょうか。

ズバリ1,000時間だと言われています。

1日に16時間投入すれば2カ月半
1日に8時間投入すれば約6カ月
1日に3時間投入すれば約1年です。

1カ月に25日間勉強すると仮定すると、
このくらいの期間が必要になります。
これを一つの目安にして、起業の準備を考えてみてください。

ただし、技術を習得したり、
資格を取得するとなると、とてもこの時間では足りません。
でも、やり方次第で50歳からでも不可能なことではありません。

実際に、全くの素人でしかも男性が
50歳を過ぎてから美容師の国家資格に挑戦し
受験3度目にして、見事56歳で資格を取得した例もあります。

「相手に伝える」「販売する」
そのための知識やノウハウが不可欠!

起業してビジネスをやっていくには、
「商品を用意する」「相手に伝える」
「販売する」、最低限この三つが必要です。

ところが、実際に起業相談に来る人を見ていると、
自分の商品をどんな手段でどのように伝えていくのか、

どんな販路でどのように販売するかについて
具体的に考えていない人が意外に多いのです。

起業してもうまくいかずに
廃業してしまう一番大きな原因は、
売上げが上がらず資金が回らなくなることです。

モノづくりが得意な“職人肌”の人の場合、
このような分野は不得意だという人が多いのですが、

それが得意な人と組んで起業したり、
販売を担当してくれる企業とのコラボすることも考えられます。

しかし、「自分は商品を作ることに専念するから、
あとはお任せ」と丸投げするのではなく、
商品開発の視点から販売にあり方について
考えることが求められます。

今回は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

最後に私のメンター(と私が勝手に思っている)
福島正伸先生の夢を実現する今日の一言から

“思うことから、すべてが始まる
思うことなら、いつでもできる”

ライフワーク起業ナビゲーター
経済産業大臣登録中小企業診断士  大場保男
yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp

 

 

利益の追求を目的にしてはいけないのか?


 

「好きを仕事に!ライフワーク起業」ナビゲーターの大場保男です。

好きなことを仕事にして自分を最大限に活かし、
経済的にも豊かに生きる
50代・60代のライフワーク起業を応援しています。

西郷隆盛と勝海舟の江戸城無血開城の
事前の交渉を駿府で西郷と行ったという山岡鉄舟
西郷をして、次の言葉を言わしめたのが山岡鉄舟でした。

命もいらず 名もいらず
官位も金もいらぬ人は、始末に困る人なり

この始末に困る人ならでは、
艱難を共にして国家の大業は成し得られぬなり

山岡鉄舟は、剣の達人にして、禅を極めた人物
坐禅をしたまま亡くなり、門人の中田誠実がその姿を
涙ながらに写生したのが「鉄舟の座脱」の図です。

山岡鉄舟のお墓は、谷中の全生庵に
落語の名人、三遊亭円朝のお墓とともにあります。

鉄舟も円朝も、そして西郷も
参禅し、人間性を磨いた人たちでした。

若いころ、禅寺に入り浸っていた私は
人間性を磨くより、そこで酒ばかり飲んでいました。

さて、今回のテーマは
「利益の追求を目的にしてはいけないのか?」です。

商店街の店主との会話

「オヤジさん、何のために商売やっているの?」
商店街の店主に、こんなことを聞きました。
すると、こんな答えが返ってきました。

「何のためって、そりゃ商売やって稼がなきゃ
女房も子供も喰わせられないからやってるんだよ。
そんなこと当たり前だろう、何で聞くんだよ?」

人に喜ばれることが生きがいの源泉

私は若い頃、化粧品会社のサラリーマンでした。
その会社では“喜ばれることに喜びを”
ということをとても大事にしていました。

この言葉を聞いても、その頃は「そんなものか
な」と思っていましたが、年齢を重ねてくると、
“人間の本質”を突いた言葉だと思うようになりました。

「商売やって稼がなきゃ、女房と子供を食わせられないだろう」
と答えていた商店街のオヤジさん、そうは言いつつも、
お客さまが喜んでくれることに無上の喜びを感じている人でした。

あのオヤジさんだけではありません。
色々なお店の人に、「今まで商売をやっていて
嬉しかったことはなんですか?」と質問すると、

大半の店主たちが「お客が喜んでくれて、
“ありがとう”と言われたとき」と答えるのです。

人間はもともと、人のためになること、
人に喜んでもらうことに悦びを感じるように
創られているという説を唱えている人もいます。

色々な人を見ていると、
これは一つの説にとどまらず、真理のように思います。

このように考えると、誰にも共通する
「やりたいこと」とは、人に喜ばれることではないかを思います。

したがって、「やりたいこと」で起業を考えるならば、
個々の「やりたいこと」を通して、人の役に立つには
どうしたらいいのかということを考えていくことが必要でしょう。

利益追求は、ビジネス継続のための手段

ビジネスにおける利益追求と顧客満足、どちらを重視すべきか。
公共機関や公共団体ではないから、利益追求を重視しなければならない、
いやそうではない、色々な意見があります。

私たちは呼吸しなければ生きていくことはできません。
では、呼吸することが生きている目的でしょうか。
呼吸は目的ではなく、生きていくために必要な手段ですね。

利益もそれと同じように考えればいいと思います。
利益がなければ、商品の仕入れも、家賃も従業員の人件費も払えない。
だから、商売を継続させるためには利益は必要です。

利益がなければ商売は継続できません。
したがって利益をしっかりあげる、つまり儲けることは必須です。

そのためにビジネスモデルづくりが必要なのです。
儲けることに罪悪感を抱いてはいけません。

利益追求は商売継続のために手段、
目的はお客さまに満足していただくこと、
これがライフワークの基本的な考え方です。

喜んでいただいた、役に立った対価が売上げ

開業したばかりの居酒屋に行ってみる。
店内はガランとして客は誰もいない。

今日は私が一人客として入店したけれど、
一人も客が来ない日もあるという。

そんなときは、やることがないので
店内のテレビを見ているけれど、
番組の内容なんて全然頭に入って来ない。

このままお客さんが来なかったらどうしよう、
今月の創業融資の返済はどうしよう、
そんなことばかり考えてばかりいると言うのです。

あるコメ屋の店主、以前同じ地域にスーパーが出来たとき、
そこでもコメを販売しているからと、自分の店のチラシに
スーパーの場所を表示した地図を載せたました。

「なぜ、そんなことをしたのですか?」と聞くと、
「黙っていても、客はそのスーパーに行くだろう。

だったら親切に場所を教えてやった方が
いいと思ったからだよ」と笑顔で答えていました。

この店主、「明日はどんなことをして
お客に喜んでもらおうと考えると、
ワクワクして早く明日が来ないかなと
思いながら布団に入る」と言っていました。

この店、繁盛店であることは言うまでもありません。

売上げとは、お客さまに喜んでいただいた、
役に立った対価としていただくものです。

お客さまが来なくて売上げがゼロだったら、
どうしたら喜んでもらえるか。どうしたら
それを知ってもらえるかを徹底的に考えることが必要なのです。

お客さまが来なくて焦る気持ちは分かりますが、
それでは何の解決にもならないのです。

今回は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

最後に私のメンター(と私が勝手に思っている)
福島正伸先生の夢を実現する今日の一言から

“制約条件の中に、今までにない発想がある

ライフワーク起業ナビゲーター
経済産業大臣登録中小企業診断士  大場保男
yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp