50代・60代こそが起業の適齢期!その理由とは…?


こんにちは

中小企業診断士の大場保男です。

 

600人を超える起業相談の経験をもとに、

シニアのための

ライフワーク起業成功法をお伝えしています。

 

今回のテーマは

「50代・60代こそが起業の適齢期!その理由とは…?」です

 

世間の常識では、

起業するなら若いときの方が良いと思われていますが、

むしろ逆で、50代・60代こそが起業の適齢期だという

話をさせていただきます。

 

「本当にそうなの?」と疑問に思われている方

ぜひ、今回のブログを最後までお読みください。

 

このブログは、

下記をクリックすると

動画でご覧いただけます。

 

今回の目次

1.起業した年齢の年代別構成

2.大脳の潜在能力は年齢とともに発達する!

3.50代・60代こそ起業の適齢期!

4.事例紹介

・61歳で大仏と大仏殿の再建に着手

・60歳を過ぎてから代表作を残した

・60歳で転身、IT業界の営業から福祉の美容師に!

 

起業したときの年代で一番多いのは?

 

まだまだ若いつもりでも

人の名前出て来なくてイライラしたり

今、自分は何をしようとしてたんだっけ?と

忘れてしまうことが多い。

 

こんなことから

「この年齢では起業なんて遅いんじゃないか?」と

ブレーキが掛かっているシニアの方が

少なくありません。

 

では、実際には何歳で

起業する方が多いのでしょうか。

このグラフをご覧ください。

 

 

2023年度の日本政策金融公庫の実態調査によると

一番多い年齢は40代で37.8%、

次いで30代の30.1%であり、

50代は20.2%,60代以降は6.1%、

 

起業の平均年齢は43.7歳です。

 

この数字だけ見ると、

「やっぱり少ないな…」と、特に60代の

起業に対して悲観的になってしまうかも知れません。

しかし、結論を出すのはまだ早いです。

 

大脳の潜在能力は年齢とともに発達する!

 

次にご紹介するのは

東北大学加齢学研究所の大脳についての研究結果です。

 

人間の大脳は、この図のように

外側の灰白質と内側の白質に分かれている。

 

 

灰白質は神経細胞の集まりであり、

記憶力や計算能力などに関わっている。

その体積は20歳を過ぎた頃から減少し始め、

年齢とともに直線的に減少していく。

 

一方、白質は神経線維の集まりであり、

直観力や洞察力などに関わっている。

灰白質と対照的に年齢とともに少しずつ増えていく。

 

ピークは60代から70代であり、それを過ぎると減少していくが、

80代でも20代と同程度の体積がある。

 

このことから言えることは、

年齢とともに計算したり記憶したり

するスピードや能力は落ちて来るけれども、

直観力や洞察力という高度で深い知恵は増えていく。

 

つまり大脳の潜在能力は

年齢とともに発達していく。

というのが結論です。

 

人の名前が出て来なかったり

新しいことが覚えられないからといって

大脳全体が衰えているのではない

 

むしろ、直観力や洞察力は

若い人たちより発達しているというのです。

 

経験や人脈、創造力を持っているのはどの年代?

 

確かに記憶力は衰えてきますが、

この面では、人間はコンピュータに太刀打ちできません。

だから、スマホやパソコンを利用すればいいのです。

 

起業して事業を行うのに本当に必要なのは

直観力や洞察力に裏打ちされた創造力です。

 

年齢とともに白質が発達するとともに

経験に伴って引出しが多くなるので

創造性の高いものを生み出すことができる

と言われているのです。

 

人脈も大きな財産です。

人と人とのネットワークが

色々な人の経験をつなぐネットワークにもなっているのです。

 

経験も人脈も創造力も持っているのは

若い人たちよりも50代・60代の人

だから、この年代が起業の適齢期なのです。

 

理屈ではそうかも知れないけど

「本当にそうなの?」と

疑問をお持ちの方もいると思います。

 

61歳で焼失した大仏と大仏殿の再建に着手

 

NHKのBSの「英雄たちの選択」という番組で

紹介されていた俊乗坊重源の話をさせていただきます。

 

 

それって誰?と思われるかも知れませんが、

源平合戦で焼かれた大仏と大仏殿を

再建した人と言えば、歴史の授業で習ったことを

思い出すのではないでしょうか。

 

有名な偉い坊さんだから

大プロジェクトの象徴として、

リーダーを任されたと思っていました

 

ところが、彼は無名の一介の僧侶

名声も実績も、もちろん資金もありません。

彼にあったのは、宋の国に行ったことがあるという経験だけ。

 

そんな彼が大仕事を任されたのは61歳のとき

 

まずは、資金集め

現在のお金に換算すれば

4000~5000億円が必要でした。

 

どうやって、この資金を確保できたのか?

 

大仏様の絵が付いた一輪車を

全国に巡回させて広く寄付を集めました。

今でいうクラウドファンディングです。

 

それから、巨大な仏像と建物をつくる

ノウハウを持った技術者集団の組織化

 

さらに、実際に工事を行う膨大な作業員集め、

大量の銅や木材などの調達など途方もないハードル

 

これらを乗り越えて

完成したときには75歳になっていました。

 

鎌倉時代の平均寿命は42歳くらい、

その頃の75歳ですよ、想像が付きますか?

 

番組のコメンテーターが

「夢に挑戦している人は齢を取らないのですね」

と話していたのが印象的でした。

 

なぜ、こんなことができたのか?

 

彼には「状況を見極める力」と

「状況を動かす力」がありました。

 

これらの力が、彼をして

一大国家プロジェクトの偉大なプロデューサー

足らしめたのだと思います。

 

大脳白質の発達による

直観力と洞察力が

「状況を見極める力」を

 

豊富な人生経験が

「組織力」と「交渉力」を

60代・70代の彼にもたらしたのでしょう。

 

もう1人の事例は葛飾北斎

 

北斎のこの絵は

あの「モナリザ」に次いで

世界で二番目に有名な絵だと言われています。

同じ日本人として誇らしいですね。

 

 

この絵をはじめとする「富岳三十六景」などの

代表作は60歳を過ぎてからの作品であり、

90歳で死を迎えるとき、

 

「天があと10年、いや5年の命を

与えてくれるなら本当の絵師に

なってみせるものを」と嘆いたそうです。

 

大脳白質が関わっている

直観力や洞察力に裏打ちされた創造力が

生涯を通じて高かったのでしょうね。

 

有名な昔の人の話をされても…

と思っている方のために、次は私の知人の話です。

 

大型コンピュータの営業一筋だった彼、

50歳のときに全く畑違いの「福祉のできる美容師」

になろうと決心しました。

 

美容師免許と福祉の資格を取り

60歳で美容室を開業し、66歳で高齢者を対象にした

訪問美容という新しい事業領域を切り開きました。

 

特に、「全国訪問理美容協会」を立ち上げた能力は、

今までの豊富な仕事経験が大きかったと思います。

 

この他、「ブックオフ」の坂本孝さんは50歳

「ライフネット生命」の出口治明さんは58歳

「ケンタッキーフライドチキン」のカーネル・サンダースは62歳

で起業しました。

 

私たち、50代・60代は

凄い潜在能力と可能性を秘めているのです。

 

「もう歳だから…」と第一歩を踏み出すのを

躊躇しているのは、もったいないことです。

 

「人生100年時代」と言われている今日

私たちには長い第二の人生が待っています。

 

自分らしさを活かして起業し

人や社会に喜ばれ、経済的にも豊かに生きる

そんな後半生を生きたいものですね。

 

しかし、起業に当たっては

大きな不安を抱いています。

 

「起業しても

本当にうまくいくのだろうか?」という

不安が、本人だけでなく家族にもあります。

 

だから、起業することを

家族や知人に話すと反対される人が多いのです。

 

このブログでは

心のブレーキや不安を最小限にし

自信を持って起業できるような

情報やノウハウをお伝えしていきます。

 

これからもぜひ継続して

お読みいただきますようお願い致します。

 

次回は「シニア起業の5つの落とし穴」

というテーマでお話ししたいと思います。

ではまた、次回お会いしましょう。