起業成功の指定席はどこにある?(1回目)


 

「好きを仕事に!ライフワーク起業」ナビゲーターの大場保男です。

好きなことを仕事にして自分を最大限に活かし、
経済的にも豊かに生きる
50代・60代のライフワーク起業を応援しています。

梅雨が空ければ、ギラギラとした真夏の太陽
私はそんな太陽の負けじと咲くハイビスカスが大好きです。

今年は「カクテルオレンジ」という
色のアイビスカスを部屋に置いて、
梅雨空のうっとうしさを追い払っています。

さて、今回のテーマは
「起業成功の指定席はどこにある?」の1回目です。

10年後まで生き残ることが
できるのは3割弱という起業の現実、

生き残って成功する指定席は、
「情熱」「能力」「ニーズ」「組合せ」という4つの円が
重なり合った中心にあります。
どれか1つが欠けていても指定席にはなりません。

起業成功の四つの円の
最初の円が「情熱」です。

「もっと仕事に情熱を持って取組め!」、
若いころ、先輩に良く言われた言葉です。

その場では「はい、わかりました!」と答えても、
「そんなこと言われても、情熱なんて持てねーもんなぁ~」と
心の中では言い訳に終始していました。

頭では、情熱を持って取組むべきだと
分かっていても心がついていかない、

それは、その仕事の目的ややるべき意味を
しっかり理解していなかったからだと思います。

このことは、かつての私だけではないようです。
ギャラップ社の世界各国の企業の
従業員エンゲージメント(仕事への熱意度)調査
(2017年5月28日の日経新聞)によると、

日本は「熱意あふれる社員」の割合が6%しかなく、
調査した139か国中132位、しかも
「やる気のない社員」は70%に達しているとのことです。

起業がいまくいっている人は、
情熱を持って仕事に取組んだというよりも、
仕事をやっていて気が付いたら時間を忘れていた、

つまり仕事をしていると自然に情熱が
湧き上がってくるという人が多いように感じます。

これこそ、本物の情熱だと思います。
自分の「やりたいこと」を通して
人や社会の役に立つ仕事こそ情熱の源泉と言えるでしょう。

起業成功のための二番目の円は「能力」です。

今まで自分がやってきた仕事を活かした方が成功しやすい、
起業についてよく言われる言葉です。

確かに、自分が経験してきたことや
得意なことで起業した方がうまくいきやすいでしょう。

でも、そのことが自分の「好きなこと」や
「やりたいこと」でなかった場合はどうでしょう。

新しい分野で起業することになり、そのための能力、
つまり知識・技術・ノウハウを習得しなければなりません。

その分野の専門家と組むという方法も考えられますが、
自分で勉強する場合にはどのくらいの時間が必要でしょうか。
ズバリ1,000時間だと言われています。

1日に12時間投入すれば3~4カ月
1日に6時間投入すれば6~7カ月
1日に3時間投入すれば1年3~4か月です。

1カ月に25日間勉強すると仮定すると、
このくらいの期間が必要になります。
これを一つの目安にして、起業の準備を考えてみてください。

ただし、以前にご紹介した藤田さんのように、
美容師の国家資格を取得するとなると、
とてもこの時間では足りません。でも、
やり方次第で50歳からでも不可能なことではありません。

でも、その分野の知識・技術・ノウハウ
だけでは十分とは言えません。

起業してビジネスをやっていくには、
「商品をつくる」「相手に伝える」「販売する」、
最低限この3つが必要です。

ところが、自分の商品をどんな手段で
どのように伝えていくのか、どんな販路でどのように販売するか
について具体的に考えている人は意外に少ないのです。

商品があっても、その価値を「相手に伝える」、
お客さまに「販売する」ことによって代金をいただく、
これがなければビジネスは成り立ちません。
起業家には、このための知識やノウハウが必須になります。

今回は以上です。
次回は4つの円の残り2つについてご紹介していきます。

最後に私のメンター(と私が勝手に思っている)
福島正伸先生の夢を実現する今日の一言から

“泳ぎ続けると、泳ぎ方がうまくなる
挑戦し続けると、命の使い方がうまくなる”

ライフワーク起業ナビゲーター
経済産業大臣登録中小企業診断士  大場保男
yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp

 

 

脳の働きから起業を考えるとどうなる?


 

「好きを仕事に!ライフワーク起業」ナビゲーターの大場保男です。

好きなことを仕事にして自分を最大限に活かし、
経済的にも豊かに生きる
50代・60代のライフワーク起業を応援しています。

昨日は箱根に行って来ました。
湯本の駅前も、かなりの人出で賑わっていました。

仙石原に今月オープンした
黒うどんとイワナなど渓流の魚の店

ヒメマスの養魚場の跡地に建てられていますが
昨年の今頃、この場所で朝市をやりました。

黒うどんは、八丁味噌で煮込んであり
色々なトッピングを選ぶことができます。

湿生花園の隣にあります。
機会があったら行ってみてください。

さて、今回のテーマは
「脳の働きから起業を考えるとどうなる?」です。

「好きなこと」「やりたいこと」をやれば脳全体が活性化!

医学博士ポール・マクリーンの
「三位一体脳モデル」によると、

人間の脳の中には、爬虫類脳(脳幹、視床下部)、
哺乳類脳(大脳辺縁系)、人間脳(大脳皮質)
という三種類の脳があるというのです。

爬虫類脳は「生きていくための脳」であり、
心拍、呼吸、体温、血圧という生命機能を司っています。

哺乳類脳は「感じるための脳」であり、
種の保存のための本能的な情動、快・不快の判断を司っています。

人間脳は「考えるための脳」であり、
論理・学習・言語や創造的思考など、知性・知能を司っています。

哺乳類脳は、人間脳から
「この問題を解決せよ」と命令が来ると、
それが「好きか・嫌いか」を見極めます。

「好き」と判断した場合は、
爬虫類脳に近接している「欲の脳」(側座核)から
「やる気ホルモン(TRH放出ホルモン)が放出されます。

「やる気ホルモン」は、
脳の様々な部分に働きかけて、脳全体を活性化させます。

特に人間脳、なかでも行動計画の
立案・実行を判断する前頭連合野を刺激します。

その結果、人間脳の内部では、火花と火花が
飛び散るようにニューロンとニューロンが結合します。

そうすると、想像と連想が絶え間なく広がり、
新たな気付きを生んでいきます。

新しいアイデアを生み出すには、
脳がこのような状態になることが望ましいということです。

つまり、哺乳類脳の「好き・嫌い」の見極めが、
「やる気ホルモン」を放出し、行動に向けて猛烈にドライブをかけるので、

「好きなこと」「やりたいこと」を仕事にすること、
「ワクワクすること」を考えること、
これによって集中力が高まり、いい結果につながるというわけです。

ワクワクすると脳が「フロー状態」になる!

ワクワクすることをしていると、そのことに没頭します。
没頭している状態を「フロー状態」と言います。

その昔、巨人の川上哲治が打席に立つと
ピッチャーが投げたボールが止まって見えたと言います。
これは「フロー状態」に入っていたからでしょう。

テニスの錦織圭の試合を見ていた解説の松岡修造氏が、
「圭はスーパーゾ ーンに入っていた」と言っていました。

そのゾーンに入ると身体が自然に動いて
神業的なプレイが出来るというのです。

「スーパーゾーン」とは、
心身ともに没頭している「フロー状態」を指しているのでしょう。

「やりたいこと」「好きなことを」
「ワクワクすること」をやっていると、
脳が「フロー状態」になる。

こうなると、やることなすこと、
すべてが良い方向に向いていくというのです。

オリンピック選手のある有名なコーチによると、
設定した目標が実現しない理由の9割以上は、

立てた目標が本人の本当に
やりたいことではないからだということです。

スポーツの目標達成の場合も、
本人のやりたいことであることが、

極めて大きな要素になっており、
これも脳の「フロー状態」と関係があるのかも知れません。

ライフワークで起業するメリットは…

ライフワーク起業は、
「これぞ自分の仕事だ!」と覚悟を決めて取組むこと、

「好きなこと」「やりたいこと」を
仕事のテーマにしていること、人

に喜ばれ社会の役に立つことを
ミッションにした仕事であることなどにより、
次のようなメリットがあり、起業の成功につながりやすいのです。

「これこそが、これからの自分の人生を賭けた仕事だ!」
という気持ちのもとに、覚悟を決めて取組むので、
自信を持って仕事を進めることが出来る。

「好きなこと」「やりたいこと」を
ベースにしているので、脳から「やる気ホルモン」が放出され、
集中力が高まっていい結果につながる。

ワクワクしながら仕事をするので、
心が「フロー状態」に入りやすくなり、
すべてが良い方向に向いていく。

周囲の人に自分の夢や
ミッションを語ることによって、
理解を得られるだけでなく、協力者を得やすくなる。

自分の中にある才能を活かすことができ、
新しいアイデアが生まれてくる。

毎日が楽しくなり、常に前向きに考えることが
出来るので、エネルギッシュに仕事ができる。

ライフワークで起業することは、
社会の役に立つだけでなく、最大限に自分を活かし、
自分自身を生きることが目的なのです。

今回は以上です。

最後に私のメンター(と私が勝手に思っている)
福島正伸先生の夢を実現する今日の一言から

“限界と思ったところが
未来へのスタート”

ライフワーク起業ナビゲーター
経済産業大臣登録中小企業診断士  大場保男
yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp

ライフワークで得られる3つのものとは?


 

「好きを仕事に!ライフワーク起業」ナビゲーターの大場保男です。

好きなことを仕事にして自分を最大限に活かし、
経済的にも豊かに生きる
50代・60代のライフワーク起業を応援しています。

第7の栄養素と言われているファイトケミカルが
が含まれているブロッコリー・スプラウトを育てています。

今日で5日目ですが、4日目までは日光を当てずに育て、
今日から日が当たる場所に移しています。

もっと早く大きくなるかと思っていたら、こんな感じです。
スーパーで売っているもののようになるのかなぁ?
今日はどうかな?と、育つ様子を見るのは楽しみですね。

さて、今回のテーマは
「ライフワークで得られる3つのものとは?」です。

それは「生きがい」「社会貢献」「経済的な豊かさ」の3つ

収入を伴う仕事であれば、
どんな仕事でもこの3つを得ることはできるでしょう。
しかし、仕事によっては、3つが偏ってしまう場合があります。

ライフワークは3つのバランが非常に良いので、
ワクワクしながら仕事をすることができ、
充実した人生を送ることが出来ます。

ミッションとは、どのような社会貢献をするのかを表現したもの

ライフワークで得られる
3つのものの一番目は「社会貢献」です。

ライフワークとは、自分のミッションや使命に基づいて、
「私はこれをやり切った」と思って生涯を終えることが出来るような仕事です。

ここでミッションについて考えてみましょう。
こんな公式があることをご存知でしたか。

夢+自分のため=野 心
夢+相手のため=ミッション

自分だけの夢を追求したもの、これは野心です。
例えば、「起業を成功させて大きな家に住み、
スポーツカーを買うんだ」というもの

これを誰かに言っても、
人は「そう、頑張ってね」とは言うでしょうが、
共感はしてくれません。

しかし、モチベーションを高めるためには、
自分のための夢を持つことは効果的です。

ミッションとは、人の役に立ち喜ばれる夢です。
例えば、独り暮らしの高齢者の安否確認を行いながら、
地産地消の新鮮な材料を使用した弁当を
宅配する事業を始めると知人に言えば、

「私の知り合いの農家を紹介しましょうか。
あそこなら安く仕入れられるわよ」と、
共感して協力してくれる人が現れる可能性があります。

しかし、ミッションさえあればうまくいく訳ではありません。
キチンとしたビジネスモデルの作成と、
それに基づいた行動が前提になります。

人に喜ばれることが生きがいの源泉

ライフワークで得られるものの2つ目は「生きがい」です。
私が化粧品会社のサラリーマンだった頃の話です。

その会社では“喜ばれることに喜びを”
ということをとても大事にしていました。

この言葉を聞いても、その当時は「そんなものかな」
と思っていましたが、年齢を重ねてくると、
“人間の本質”を突いた言葉だと思うようになりました。

「商売やって稼がなきゃ、女房と子供を
食わせられないだろう」と話していた商店街のオヤジさん、

そうは言いつつも、お客さまが喜んで
くれることに無上の喜びを感じている人でした

色々なお店の人に、「今まで商売をやっていて
嬉しかったことはなんですか?」と質問すると、

大半の店主たちが「喜んでくれて、お客さんの方から
“ありがとう”と言われたとき」と答えるのです。

あるリタイアメント研究の調査によると、
「あなたにとって、人生の意味や目的を
感じさせてくれるものは何ですか?」という質問に対して、
ほとんどの人が「人の役に立つこと」と答えたということです。

人間はもともと、人のためになること、
人に喜んでもらうことに悦びを感じるように
創られているという説を唱えている人もいます。

色々な人を見ていると、
これは一つの説にとどまらず、真理のように思います。

このように考えると、誰にも共通する「やりたいこと」とは、
人に喜ばれることではないかを思います。

したがって、「やりたいこと」で起業を考えるならば、
個々の「やりたいこと」を通して、人の役に立つには
どうしたらいいのかということを考えていくことが必要でしょう。

喜んでいただいた、役に立った対価が売上げ

ライフワーク起業で得られる3つ目のものは「経済的豊かさ」です。
ガランとして客は誰もいない居酒屋の店内、

やることがないので店内に設置してある
テレビを見ているけれど、番組の内容なんて全然頭に入って来ない。

このままお客さんが来なかったらどうしよう、
今月の支払いはどうしよう、考えることはこんなことばかり。

お客様が誰も来ない、今日も売上げが上がらない、
商売をやっていてこんなに心が重くなることはありません。

幸せな起業とは、十分な収入があることだ
ということは言うまでもありません。

売上げとは、お客さまに喜んでいただいた、
役に立った対価としていただくものです。

お客さまが来なくて売上げがゼロだったら、
どうしたら喜んでもらえるか、どうしたら
そのことを知ってもらえるかを徹底的に考えることが必要なのです。

お客さまが来なくて焦る気持ちは分かりますが、
それだけ考えていても、何の解決にもならないのです。

ライフワークとは、
「夢+相手のこと=ミッション」を明確にした経営です。

この原点に立って「相手のこと」を考えれば、
売上げにつながります。それが経済的な豊かさをもたらします。

利益追求は、ビジネス継続のための手段

ビジネスにおける利益追求と顧客満足、
どちらを重視すべきでしょうか。

公共機関や公共団体ではないから、
利益追求を重視しなければならない、
いや顧客満足こそ大事だ、色々な意見があります。

利益がなければ、商品の仕入れも、
家賃も従業員の人件費も払えない。だから、
商売を継続させるためには利益は必要不可欠のものです。
では、利益追求が商売やビジネスの目的なのでしょうか。

私たちは呼吸しなければ生きていくことはできません。
では、呼吸することが生きている目的でしょうか。

呼吸は目的ではなく、生きていくために必要な手段ですね。
利益もそれと同じように考えればいいと思います。

利益追求は商売継続のために手段、
目的はお客さまに満足していただくこと、

利益とはお客様の喜びがお金に転換されたもの、
だから利益より先にお客さまの喜びがある、
これがライフワークの基本的な考え方です。

しかし、利益を上げることや
儲けることに罪悪感を抱いてはいけません。

松下幸之助は「企業は社会的責任として
利益を上げなければならない」と言っています。

起業して事業が継続出来なくなること、
こんなに辛いことはありません。追求の対象として
売上げや利益があるのではなく、継続するための管理の対象としてあるのです。

今回は以上です。

最後に私のメンター(と私が勝手に思っている)
福島正伸先生の夢を実現する今日の一言から

“困ったことを、解決するほど
困った人を、救うすることができる”

ライフワーク起業ナビゲーター
経済産業大臣登録中小企業診断士  大場保男
yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp

 

ライスワーク、ライクワーク、ライフワーク、この3つはどう違う?


 

「好きを仕事に!ライフワーク起業」ナビゲーターの大場保男です。

好きなことを仕事にして自分を最大限に活かし、
経済的にも豊かに生きる
50代・60代のライフワーク起業を応援しています。

コロナの影響で、観光も大きな打撃を受けていますが
私たち日本人は、昔から旅行が好きだったようです。

広重の東海道五十三次の戸塚淑
夕方になり、旅人たちが旅籠に足をとめ
旅籠「こめや」には、講中札が下げられています。

講というグループで旅行することが多く
その講の「宿泊場所がここです」と示しています。
個人旅行よりもパック旅行が多かったのですね。

さて、今回のテーマは
「ライスワーク、ライクワーク、ライフワーク、
この3つはどう違う?」です。

私は動機や目的によって、
仕事を次の三つに分けて考えています。

それぞれに厳密な定義があるわけではなく、
色々な要素が絡み合っているので、
単純に分類することはできません。

しかし、このようにすると、
分かりやすく整理できると思います。

・ライスワーク(rice work)
「rice」、つまり食べるため、生活のために
必要な収入を得るために仕事をすること

・ライクワーク(like work)
「like」、つまり自分の好きなこと、
やって楽しく面白いことを仕事にすること

・ライクワーク(life work)
「life」、つまり心からワクワクできる
自分の使命やミッションに基づいた仕事をすること

すべての仕事はライスワーク(rice work)

私は仕事柄、あちこちの商店街を歩き回っています。
時折、親しい店主に、「オヤジさん、なんのために
商売やっているの?」と聞くと、

「商売やって稼がなきゃ、
女房と子供を食わせられないからやってるんだよ。
そんなこと当たり前だろう」という答えが返ってきます。

毎朝満員電車に揺られ、上司と部下の狭間に立ち、
クライアントからの無理な要求や接待にも
“顔で笑って心で泣いて”対応し、

「あの件はどうなっている?」、
「今月の目標は達成するだろうな?」
とハッパを掛けられる。

思えばガマン、ガマンの毎日の連続かも知れません。
でも、ガマンがイヤだからと会社を辞めてしまったら、

家族の生活はどうなってしまうのか。
やっぱり家族に対する責任から仕事を続けざるを得ません。

私たちは仕事をして収入を得ており、
これが生活の糧になっています。

こういう点から考えれば、すべての仕事は食べるため、
つまりライスワークなのです。

商店街のオヤジさんも会社員も、
家族のために頑張っており、これは大変尊いことです。

生活のためにガマンしなければと思いつつ、
家族のために働くことに生きがいを感じてもいるでしょう。

ただ、生活のための糧を得るためだからといっても、
やりたいことがあるにも関わらず、

生活のためだけで一生終わって
しまうのは寂しいことではないでしょうか。

特に、もうすぐ定年、あるいは
定年を過ぎて第二の人生に入ったシニアにとって、

自分のこれからの人生を充実させるためには、
ただ食べるだけだけでない仕事はなにか、
じっくり考える必要があると思います。

ライクワーク(like work)で生活が出来ればいいけれど…

次はライクワークです。
好きなことを仕事にして収入が得られれば、
こんないいことはないですね。

だからと最近は好きなことで起業する人が増えています。
でも、こんな話を聞いたことはありませんか。

ソバが大好きな人がいた。
おいしいという評判の店があれば、あちこち食べ歩く。
ソバ打ち教室に通って自分で作るほどの熱の入れよう。

やがて会社を定年となり、念願のソバ屋を開業した。
ところが、1年経つか経たないうちにその店はなくなっていた。
好きなことを仕事にして、うまくいかなかった例です。

仕事をすることによって収入を得ることが出来なければ、
それは趣味かボランティアです。

では、収入はどこから得られるのでしょうか。
私たちが提供する商品やサービスに
価値を認めたお客さまが支払ってくれる売上げからです。

ソバが大好きなこと、これはいいのです。
でも、この人の場合、こんなにおいしいソバだから、
絶対お客さまも喜んでくれるはずだと、

自分の“思い込み”だけでお店を持ってしまったかも知れません。
これは起業が失敗する典型的なパターンの一つです。

ソバを食べたり作ったりすることは好きであっても、
お店を経営することは好きだったでしょうか。

お店の経営には、販売促進や接客、会計など
色々なことが必要です。これが出来なければ
お店を継続させられないないことは言うまでもありません。

ソバを食べたり作ったりすることが好きだからといって、
ソバ屋というお店を持つことだけが選択肢ではありません。

ソバ作りを教える教室を開く、
おいしいソバ作りや魅力的なソバ屋
になるためのコンサルタントになる、

全国のソバ店巡りの手記を書いたり
YouTubeで発信するなど色々な選択肢が考えられます。

自分が好きなことで何が出来るのか、
色々な視点から考えることが必要です。

シニアが目指すのはライフワーク(life work)による起業

ライフワークとは、自分のミッションや使命に基づいて、
「私はこれをやり切った」と思って生涯を終えることが
出来るような仕事であり、生まれ変わっても

もう一度やりたい本当に好きなことなのです。
自分の持っている可能性を最大限に活かして
お客さまに喜んでもらい、経済的にも豊かに生きる。

こんなワクワクする第二の人生こそ
シニアが目指すべきではないでしょうか。

ジーン・コーエンは、50代・60代こそ
「人生の意味を見つけたい」「新しい仕事を始めたい」

「夢に挑戦してみたい」という気持ちが
湧き上がってくる時期だと言っています。

自分が「本当にやりたいこと」は何か?
これが明確になっていれば起業に踏み出す第一歩になります。

計測器の世界的メーカーである堀場製作所の創業者、
堀場雅夫氏は「仕事はおもしろくなければいけない。
仕事は人の役に立たなければおもしろくない」と言っています。

哲学者のキルケゴールは、
「私たちがこの世に生まれて来た目的は、
使命を見つけて実践することです。

使命の中に私たちの生まれ持った
才能が隠されているのです」と言っています。

今回は以上です。

最後に私のメンター(と私が勝手に思っている)
福島正伸先生の夢を実現する今日の一言から

“人の創り出せる
最も素晴らしいものが、生き方”

ライフワーク起業ナビゲーター
経済産業大臣登録中小企業診断士  大場保男
yasu-obs@gc4.so-net.ne.jp

 

リスクが多い起業に一歩踏み出すためには?


 

「好きを仕事に!ライフワーク起業」ナビゲーターの大場保男です。

好きなことを仕事にして自分を最大限に活かし、
経済的にも豊かに生きる
50代・60代のライフワーク起業を応援しています。

緊急事態宣言は解除されましたが
第二波が来るのではないかと恐れながらの
毎日が続いています。

私たちの自治会の夏祭りも
早々に中止が決まりました。

自治会の回覧板も感染を防ぐために
回すのを止めたところが多いということですが
私たちは、直接渡さずに郵便受けに入れて回しています。

さて、今回のテーマは
「リスクが多い起業に一歩踏み出すためには?」です。

なぜ、起業に向けて一歩踏み出すことができないのか?

ほとんどの人にとって起業は初めての経験です。
だから不安も大きいのです。起業すると決めて
相談に来る人でも、次のような不安を口にしています。

・起業しても生活出来るだろうか?
・失敗したら、元も子もなくなってしまうかも…
・本当にこの仕事で起業することが、自分に合っているだろうか?
・何から手を付けていいのか、まったく分からない。

50代・60代の起業は非常に増えていますが、
起業したいけど一歩が踏み出せない人は、
その何倍もいることでしょう。

起業に対する不安が大きいからです。
そこには人間の本質的な面が隠されているのです。

遠い私たちの祖先が狩猟で生活をしていた頃、
いつどんな動物に襲われるかわからない
という危険いっぱいででした。

いつも行動している場所ならば、
どこにどんな危険があるか分かりますが、
未知の場所はそれが分かりません。

だから、私たちには新しい環境に身を置くことを
避けるという本能があると言われています。

今まで通い慣れた会社で仕事をしていた人が、
会社を離れて起業すること、これはまさに
新しい環境に身を置くことに他なりません。
不安な気持ちになるのは当たり前のことです。

腹をすかせたロバがいた。
エサはないかと、あちこち歩いて干し草の山を見つけた。

しかも二つも見つけたのである。
二つの干し草の山は、どちらの同じほど旨そうに見え、
量も差がなさそうに見えた。

さて、どちらの干し草を食べようか?
ロバは迷ってしまった。右に二、三歩歩いてみたが、
左の方が良さそうに見える。何度も右に行き、また左に戻る。
行きつ、戻りつしているうちに、きっとロバは餓死してしまうに違いない。

14世紀のフランスの哲学者ピュリダンが
述べた言われている“ピュリダンのロバ”という話です。

人生は、右に行くか、左に行くか、選択の連続です。
特に起業する場合は、どちらを選択するかによって、
結果が大きく違ってきます。

だからこそ、“ピュリダンのロバ”のように
右か左か思い悩んで、なかなか決断が出来ません。
一歩前に進むことが出来ずに時間だけが過ぎていきます。

一歩踏み出す原動力は、
本当に「やりたいこと」と「ミッション」

危険がいっぱい、不安がいっぱい、
そんな新天地に飛び出して行って起業する、
そのモチベーションやエネルギーはどこから湧いてくるのでしょうか。

そのキーワードが「グリット(GRIT)」です。

この考え方を広めたのがペンシルバニア大学の
アンジェラ・ダックワース教授であり、
成功者の持つ秘密の力がこの「グリット」だと言うのです。

義務感による勤勉さや根気は
「グリット」とは違うとダックワース教授は考えています。

長期間一つのことに打ち込み、
情熱を傾けられるだけの「興味」を持っているかどうか、
一時的に夢中になることと、情熱を持ち続けることとは違う、

永続的に「興味」を持ち続けることが
「グリット」につながると言うのです。

次にカギになるのが高い目的意識、
自分の目的意識に社会的意義があると思えば、
逆境を打破することができる。

さらに目的に向かって創造性を発揮するには、
絶えずそのことを考え続けるくらい好きでなければダメだというのです。

「興味=好き」と「高い目的意識=社会的意義」、
この2つが大事だという「グリット」の考え方、

これこそ、シニアの起業の必要な、
本当に「やりたいこと」と「ミッション」であり、

不安がいっぱいの起業という新天地に一歩を
踏み出す原動力だと言うことが出来ます。

でも、本当「にやりたいこと」が明確になっていない、
「ミッション」なんて大袈裟なことは考えていない、
起業相談ではこんな人が多いのです。では、どうしたらいいのか。

本当に「やりたいこと」、それは
「あれをやったらワクワクするだろうな」と思えることです。

そして、「その仕事でこんな人に喜んでもらいたい、
社会の役に立ちたい」、これが「ミッション」です。

これをはっきりさせるためには、
自分の「ワクワクの源泉」がどこにあるかを見極めることが必要です。

新しいことに取組むときは、
「出来るか、出来ないか」で決めるのではなく、

「やりたいかどうか」、「ワクワクするかどうか」で決め、
「やる!」と決めたら、次はどうしたらできるかを考える、
これが起業を成功させる大きなポイントです。

“恐れ”と“愛”の
どちらで起業を考えているのだろうか?

私の知り合いのある米屋さんの話です。
毎晩寝る前に「明日はこんなことでお客さまに喜んでもらおう!
と考えると、早く明日にならないかとワクワクする」と言っていました。

近くに大きなスーパーがあっても大繁盛しています。
売れない店に限って「大型店やネット販売に客を取られてしまって、
自分の店はどうなるのだろう」と心配ばかりしています。

「〇〇が起きて欲しくないから」とか
「〇〇が起きると大変だから」と“恐れ”で考えて行動するのか、

「相手に良くしてあげたい」とか「相手を豊かにしてあげたい」と
“愛”で考えて行動するのかで結果は大きく変わってきます。

“愛”による行動は、「お客さまの立場から考える」
というマーケティングの基本に基づいており、
「楽しく仕事をする」という成功心理にも合致しています。“

不安や恐れ”ではなく、
“愛”という視点から起業を考えてみましょう。

“愛”の気持ちで考えよう、
このように心が動くと自然に身体も動いていきます。

身体が動くと人生もそれにつられて動き出します。
まわりの人にも動きが伝わっていきます。
それが自分の仕事を良い方向に導き、運命を変えていきます。

最後に私のメンター(と私が勝手に思っている)
福島正伸先生の夢を実現する今日の一言から

“醍醐味とは、制約条件の中で
最高の結果を出すこと”

ライフワーク起業ナビゲーター
経済産業大臣登録中小企業診断士  大場保男
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